広告付きストリーミングサービスの躍進とブランド広告戦略
Magnite、日本マネージングディレクター 原田健
9月 3, 2024 | 1 min read
Magniteが発表した2023年のレポート「広告付きストリーミングサービスの拡大」では、国内のストリーミングサービスのテレビ視聴が、格段に普及しているという実態をご紹介しています。
ストリーミングのテレビ視聴の需要が新たなレベルに達したことで、広告付きストリーミングの視聴率は大幅に上昇しているのです。当社の調査では、広告付きストリーミングサービスを視聴している日本国内のテレビ視聴者の割合は71%に及び、広告付きテレビコンテンツの視聴時間は1日2時間以上であることが明らかになりました。
さらに、現在ストリーミングサービスを利用していない人のうち半数以上(56%)が近い将来に広告付きストリーミングサービスに加入する意向を示しているなど、広告付きストリーミングサービスの今後の見通しは非常に明るいと言えます。
メディアオーナーが高品質なコンテンツやコネクテッドデバイスへの投資を継続し、上昇傾向が予想される日本のストリーミングサービスは、エンゲージメントの高い視聴者にリーチしたいと考えている広告主に、あらゆるデバイスを通じて良いチャンスと利益をもたらすことでしょう。
エンゲージメント、良質な没入体験、信頼
すべての動画配信サービスが高いエンゲージメントを実現できるわけではありません。
ストリーミングによるテレビサービスには、他の動画チャネルよりも長時間にわたり視聴者を惹きつけられる力があります。この点はコンテンツの視聴時間からも明らかで、視聴者の約半数(44%)が1年前に比べてより多くのコンテンツをストリーミング再生しています。
対照的に、ソーシャルメディアの視聴に費やす時間は1日51分で、その大半が数分以下のショート動画の視聴に占められています。
さらに、ストリーミングサービスでは、コンテンツ自体へのエンゲージメントだけでなく、そこで配信される広告へのエンゲージメントも高い傾向が見られます。広告付きストリーミングサービスの利用者のうち、ストリーミングのテレビコンテンツで配信される広告を信頼している人の割合は、地上波テレビのテレビCM視聴者と同等の78%に及び、ソーシャルメディアで表示される広告への信頼率を大幅に上回っています。
このように、ストリーミングならではの没入環境は、ソーシャルメディアの動画とは異なる視聴体験を提供しており、広告主によるエンゲージメントの高い消費者へのリーチ、ブランドとオーディエンスとのつながりの強化を可能にします。
ブランドが安心して利用できる、高品質な広告環境
プロが制作するコンテンツと一流ブランドが提供する高品質な広告の組み合わせは、広告主がデバイスを問わずオーディエンスとつながることができる、高品質な広告環境を生み出します。
この高品質な広告環境を提供できるストリーミングサービスは、ブランドや新しい製品・サービスの周知ための主要チャネルとなりつつあります。Magniteの調査によると、ストリーミングサービスで配信される広告数に満足している広告付きストリーミングサービスの利用者の割合は74%で、他のチャネルでの視聴者の割合を上回っています。
このように躍進するストリーミングサービスでの広告配信には、ブランドのメディア露出が大変効果的であり、、地上波テレビCMのように番組の前後や途中に広告を入れることで、ユーザーの広告体験のバランスがとれるでしょう。広告主、メディアオーナー、オーディエンスの三者すべてに利益をもたらすのです。
マーケティングに成果をもたらす強力な原動力
不景気が消費者の財布を圧迫するなか、広告付きで無料/低価格のコンテンツが利用できるのであれば、広告なしのサービスは必要ないと考えるストリーミングサービス利用者の割合は65%に及んでいます。
ストリーミングサービスの利用者は、広告付きストリーミングサービスがもたらす交換価値を理解し、同様の交換価値を、広告予算の効率化を目指す企業に提供しています。
オーディエンスエンゲージメントの深化やオーディエンスとのつながりの強化は、広告予算のより有効的な活用を促す上で欠かせません。
日本国内のストリーミングサービス利用者は複数の端末でテレビコンテンツを視聴しており、様々なタッチポイントでブランドが発信するメッセージに触れ、ブランドとのつながりを深めています。現に、広告付きストリーミングサービス利用者の64%が、複数のデバイス(テレビ、モバイル、デスクトップなど)で目にしたブランドから商品の購入を検討すると回答しています。
影響力を強めるストリーミング広告
ストリーミングサービスが、日本の世帯の72%にとって必須のサービスであり、視聴者の10人中8人が無料もしくは低価格での広告付きコンテンツの視聴をより好むという実態は、国内のストリーミングサービスにおける広告配信の大きな可能性を裏付けています。広告付きストリーミングへの需要がデバイスを問わず加速すると見られるなか、ブランド各社は、広告付きストリーミングサービスを活用したオーディエンスとのつながりの拡大や、各種デバイスにおけるブランドを印象付ける広告配信を検討すべきでしょう。
Magniteの2023年のレポート「広告付きストリーミングサービスの拡大」のダウンロードはこちらから。
Tags: Streaming
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