IDFAの不確かな将来はコミュニティー主導によるファーストパーティーIDソリューションの必要性を強化する

トム・カーショー

9月 3, 2024 | 1 min read

注:この投稿は、Rubicon Projectのウェブサイトに掲載されていたものです。

デジタル経済におけるユーザーIDとプライバシーの変革はここ数ヶ月間にわたって進行してきた。Worldwide Developers Conference(WWDC)でのIDFAの制限および排除に関するAppleの発表はデジタル広告業界の大きな注目を集め、新たなアイデンティティモデルが必要であることを強調した。最近Telariaと合併したRubicon Projectは、何ヶ月もの間、パートナーと協力して、デスクトップ、モバイルアプリ、CTVなど、あらゆる種類のメディアを網羅する新たなアイデンティティモデルのための取り組みを進めている。我々は消費者エンパワーメントが実現し、パブリッシャーを健全かつオープンなインターネットの作成および制御をできる時代に急激な速度で突入している。

IDFAに対する制限またはその完全な排除(そして最終的にはAndroid IDも)により短期的な課題が提起する可能性があるが、業界はこの移行期を首尾よく乗り越えるための体制が整っている。実際のところ、バイヤー・セラー関係の規模と影響力、Prebid.orgの継続的な成長を考慮すると、これらの移行は各パブリッシャーに対して長期的に有利になると考えられる。

あらゆるデバイスにわたるアイデンティティの統一

まずは、業界におけるあらゆるデバイスにわたるアイデンティティの現状を見てみよう。iOSデバイス上の広告は、業界全体の重要部分を占めている。iOSは世界のモバイルオペレーティングシステムの1/4以上を制しているが、これは消費者がデジタル経済にアクセスをする際に利用できる幾つかの方法のうちの一つにすぎない。当業界はこれらの変化を数年間にわたって見てきたが、消費はPCやウェブブラウザからモバイルデバイスのみならずCTVデバイス、スマートスピーカー、その他のデバイスとより多様な多くのデバイスへ移行している。したがって、iOSは重要ではあるが、最大ではなく、パブリッシャーがコンテンツを収益化する唯一の方法ではない。従来は、これらのフォーマットはそれぞれ完全に異なるアイデンティティ基準を持っていた。ブラウザではクッキー、モバイルデバイスではIDFA、そしてCTVデバイスでは寄せ集めで調整されていない識別子が使用されている。

数年前からはじまったアイデンティティの変革によって、あらゆる種類のデバイスで一般的に使用されている識別子へと移行している。そのような背景の中で、業界は消費者の選択とパブリッシャーのコントロールに基づくモデルへと移行している。

パブリッシャーの手にコントロールを戻す動き

パブリッシャーがアイデンティティのコントロールをするべき理由は何か?パブリッシャーは消費者との直接的な関係があるという独自のポジションを持ち、消費者のニーズがアイデンティティ関係に完全に組み入れられることを保証することができる独自の立場にあるからだ。つまり、この変革によりパブリッシャーが識別子をバイヤーに手渡し、それを受け取ったバイヤーが標的になりうる消費者のグループを作成するのではなく、パブリッシャーは自らのプラットフォーム上でセグメントを作成してから、匿名化されたセグメントをバイヤーに渡すことになる。

我々は、混乱を極力少なくするよう、既存のアイデンティティフレームワークへの変更に備えるため、積極的にファーストパーティソリューションに関してパブリッシャーと協力してきた。そして、引き続きパブリッシャーと協力し、プライバシー重視型のファーストパーティデータモデルを作成し、標準化された方法でそれをバイヤーに公開する。

Prebid.orgは、アイデンティティのフォーマットや慣行を標準化する上で主要な役割を果たし、これらが可能な限り幅広いバイヤー、セラー、中間プラットフォームで利用できることを保証する。IDFAなどのアイデンティティモデルの存続期間が問われている現在、業界としては新しい協力的なオープンソースのアイデンティティおよびプライバシープロトコルを設立し、将来に向けて引き続き効果的にあらゆるデバイスやフォーマットで収益化していくことだろう。

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